中古住宅を売買する際に「ホームインスペクション(住宅診断)」を依頼しようか迷う人も多いのではないでしょうか?

住宅の状態を明らかにするためにも、ホームインスペクションをしておいて損はありません。

そこで本記事では、

  • ホームインスペクションとは?
  • ホームインスペクションのメリットとは?
  • ホームインスペクションの費用
  • ホームインスペクションの費用は誰が負担する?
  • ホームインスペクションをする際の注意点

について紹介していきます。

本記事を最後まで読めば、ホームインスペクションに関する知識が身につき、中古住宅の購入の際に役立つはずです。

ぜひ最後までご一読ください。

 

ホームインスペクションとは?

「ホームインスペンクション」とは、ホームインスペクター(住宅診断士)が第三者の立場から

  • 住宅の劣化状況
  • 住宅の欠陥の有無
  • 修繕するべき箇所・時期
  • 住宅の費用

などを明確にして、アドバイスをする専門業務のことです。

このようなホームインスペクションは、不動産売買のタイミングで行われています。

そして売主・買主がホームインスペクションを行う目的は以下の通りです。

  • 売却前の場合
    • 住宅のコンディションを知り、価格を設定するため
    • 住宅を引き渡した後に買主とのトラブルを避けるため
  • 購入前の場合
    • 住宅の状態を知り、メンテナンスが必要であるか確かめたいため
    • 高い買い物であり、住宅に不具合がないか専門家に持てもらいたいため

上記のようにホームインスペクションを行うことで、安心して不動産取引ができるようになります。

 

ホームインスペクションのメリットとは?

ホームインスペクションには、以下3つのメリットがあります。

  • 売却物件の状況を明らかにできる
  • 瑕疵(建物の欠陥)担保保険を付保することができる
  • 安心して購入できる

ここではホームインスペクションの3つのメリットについて詳しく解説していきます。

 

売却物件の状況を明らかにできる

ホームインスペクションを行うことで、売却物件の状況を明らかにできるというメリットがあります。

売主がホームインスペクションを依頼して物件の状況を明らかにすることで、以下の3つのことが期待できます。

  • 買主に安心して住宅を購入してもらえる
  • 売却後、買主との住宅トラブルを未然に防ぐことができる
  • 売却前に劣化箇所を修繕しておくことで売却しやすくなる

そして何より、ホームインスペクションが行われている住宅は買主の不安が軽減され、購入されやすくなります。

また、反対に買主がホームインスペクションを依頼して物件の状況を明らかにすることで、以下の2つのことが期待できます。

  • 修繕等の負担を検討して購入の判断ができる
  • 購入後の修繕・リフォームの計画を検討しやすい

売主側がホームインスペクションをしていない場合は、できる限り買主側が依頼するようにしましょう。

住宅の状況を明らかにしておくだけでも、住宅購入後の費用負担や後悔することが少なくなります。

 

瑕疵担保保険を付保することができる

インスペクション(瑕疵担保保険のための検査)に合格すると、瑕疵担保保険を付保することができます。

瑕疵担保保険とは、物件売却後に瑕疵が発見されたとしても、その修繕費用の一部を保険金によってまかなうことができる保険のことです。

しかし瑕疵担保保険に加入するには、以下の2つの要件を満たす必要があります。

  • インスペクションに合格している建物であること(1年以内のもの)
  • 新耐震基準(昭和56年6月1日以降の耐震基準)に適合した建物であること

瑕疵担保保険にはインススペクションに合格だけでなく、新耐震基準を満たした建物でないと加入することができません。

ですが、瑕疵担保保険に加入しているだけで、物件の売却に関して大きなアドバンテージを生みます。

なぜなら、売主が瑕疵担保保険を付与して売却する例は未だ少なく、付与されているだけで他の物件との差別化ができるからです。

そのため、物件売却後に瑕疵が見つかったことで起こりうる金銭トラブルを防ぐためにも、瑕疵担保保険には加入しておきましょう。

 

安心して購入できる

ホームインスペクションを行っていれば、専門家による第三者的な立場から住宅の状態を教えてもらえるため、安心して物件を購入することができるでしょう。

また、劣化状況や修繕が必要な箇所などが分かれば、購入後にかかる費用やリフォーム代などが予測がしやすいです。

このようにホームインスペクションをしているだけで、購入後に起こり得るトラブルを回避することができます。

一方でホームインスペクションをしていない場合、住宅の劣化状況や維持費用が分からないまま、不安な状態で取引をすることになりかねません。

そのため、もし売主側がホームインスペクションを実施していない場合は、買主が購入する前に実施することをおすすめします。

 

ホームインスペクションの費用

ホームインスペクション費用の相場は「一戸建て」「マンション」によって変動します。

そこで、ここでは「一戸建て」「マンション」におけるホームインスペクションの費用の相場を解説していきます。

 

一戸建ての場合の相場

一戸建て(30坪程度)におけるホームインスペクションの費用相場は以下の通りです。

  • 目視による調査(基本検査)
    • 費用の相場
      • 5万円から7万円程度
    • 調査内容
      • 基礎、梁、柱、外壁の確認
      • 給排水管の水漏れ調査
      • 閉口部の確認

 

  • 目視では判断できない調査(詳細検査)
    • 費用の相場
      • 6万円から12万円程度
    • 調査内容
      • 屋根裏や床下の確認
      • ドローン等での屋根の劣化調査

 

一戸建ての場合、検査が「目視でできる調査(基本検査)」であれば、5万〜7万円、「目視では判断できない調査(詳細検査)」であれな、6万〜12万円が相場です。

またホームインスペクションをする際に、機材を多く用いると費用が高くなる傾向があります。

 

マンションの場合の相場

マンション(70㎡)におけるホームインスペクションの費用相場は以下の通りです。

  • 目視による調査(基本検査)
    • 費用の相場
      • 4万円から6万円程度
    • 調査内容
      • 基本、建物の外壁、パイプスペースの確認
      • ベランダ・バルコニーの確認
      • エントランスなどの共有部分
      • 玄関ドア、窓など

基本的にマンションの場合は、目視による調査がメインになります。

そしてマンションの床面積は100㎡未満であることが多く、一戸建てに比べて調査範囲が狭いため、料金が低めです。

またコンクリート強度測定や給排水管の劣化状況調査をオプションにしている業者もいます。

 

ホームインスペクションの費用は誰が負担する?

ホームインスペクションの費用は売主・買主のどちらが負担しても構いません。

つまり、費用負担には決まりがなく、どちらが払っても良いということになっています。

しかし中古住宅であれば、売主が売却の際にホームインスペクションを依頼することがあります。

依頼する目的としては、

  • 買主側にホームインスペクションの結果を見て安心してもらうため
  • 住宅の状態を確認してから購入してもらい、後々の住宅トラブルを減らすため

などがあります。

このような目的から売却側がホームインスペクションを依頼しているケースが多いです。

一方で売主がホームインスペクションをしていない場合、買主側が住宅の劣化状態や修繕箇所を購入前に知っておくため依頼することがあります。

この場合は買主が診断を希望しているので、費用の負担は買主がすることが多いです。

また不動産が売主になっている物件の場合、「売りやすくする」「安心してもらう」等の目的でホームインスペクションを依頼するケースもあります。

 

ホームインスペクションをする際の注意点

ホームインスペクションをする際には以下の2つのことに注意しましょう。

  • 時間が掛かる場合もある
  • 全ての瑕疵を見つけることは出来ない

ホームインスペクションは、すぐに調査が終わるとは限りませんし、完璧に全ての瑕疵部分を見つけることは不可能です。

そこで、ここではホームインスペクションをする上での注意点について詳しく説明していきます。

 

時間が掛かる場合もある

ホームインスペクションには、「依頼」「調査」「結果報告」まで最短でも1週間、通常であれば2週間程度は時間がかかることを考慮しましょう。

このように時間がかかるので注意すべき点があります。

例えば、買主側が売主にホームインスペクションを要望している場合、結果報告があるまでは他の買主と取り引きができない条件なら、売主にとっては機会損失になります。

一方で他の買主との取り引きが認められていると、調査結果が出る前に住宅が売れてしまうリスクを買主は抱えなければいけません。

そのため、ホームインスペクションの間は、売主・買主共にメリット・デメリットを考慮しておかなければいけません。

そしてホームインスペクションを依頼するのであれば、時間に余裕を持って対応することが重要です。

 

全ての瑕疵を見つけることは出来ない

ホームインスペクションを行えば、全ての瑕疵部分が見つかるという訳ではありません。

国土交通省が策定した「既存在住インスペクション・ガイドライン」によると、調査範囲は以下のように記載されています。

  • 現場で足場等を組むことなく、歩行その他の通常の手順により移動できる範囲
  • 戸建住宅における小屋裏や床下については、小屋裏点検口や床下点検口から目視可能な範囲
  • 共同住宅においては、専有部分及び専用しているバルコニーから目視可能な範囲

上記のようにホームインスペクションでは、目視で瑕疵の有無をチェックしています。

そのため、不動産売買後のトラブルを完全に防ぐことができるとは限りませんので、注意しましょう。

 

まとめ

本記事では、

  • ホームインスペクションとは?
  • ホームインスペクションのメリットとは?
  • ホームインスペクションの費用
  • ホームインスペクションの費用は誰が負担する?
  • ホームインスペクションをする際の注意点

について紹介しました。

不動産売買の際にホームインスペクションをしておくことは、売主側にも買主側にもメリットがあります。

しかし、診断には時間がかかることや全ての瑕疵が見つかるとは限らないことも把握しておくべきです。

安心して中古住宅を購入したい方は、江古田プランニング株式会社にお問い合わせください。

弊社では、東京都練馬区とその周辺の不動産売買に特化しているので、初期費用を抑えて購入することが可能です。

興味のある方はぜひお問い合わせください。

 

江古田プランニング株式会社

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