すまい給付金とは、住宅を購入したときに給付金がもらえる制度です。
新築物件だけではなく、中古物件であっても申請できます。
しかし、申請するには申請要件を満たしておかなければいけません。
この記事では、
- すまい給付金がもらえる要件
- すまい給付金の申請方法と期限は?
- 申請に必要な書類と書き方の注意点
- 申請期限や書類の抜け漏れに気をつける
などをわかりやすく解説します。
すまい給付金がもらえる要件に当てはまっているのなら、すまい給付金が受け取れるように、この記事をチェックしてみてください。
すまい給付金がもらえる要件
中古物件購入の際に、すまい給付金がもらえる要件を説明します。
まず、収入が一定以下という要件があり、目安として775万円以下ですが、この金額は家族構成によって変わります。
自身の収入が要件を満たしているか確認したい方は、「すまい給付金シミュレーション」で確認してみましょう。
また、中古物件の場合は「売主が宅地建物取引業者であること」という要件を満たさなければいけません。
すまい給付金というのは、2014年に消費税が5%から8%になったときに、大きくなった税負担を軽減しようとできた制度です。
そのため売主が個人の場合は消費税が非課税となりますので、給付の対象から外れます。
さらに、取得する住宅の床面積が50㎡以上でなければいけません。
売買時にその住宅の基本的な性能が満たされているか、検査を受けていることも要件です。
例えば、既存住宅売買瑕疵保険へ加入している場合は、加入の条件として中古住宅の検査に合格しなければいけませんので、この保険に加入していれば要件を満たしています。
他にも既存住宅性能表示制度というのがあり、こちらも第三者が検査・評価を行うもので、住まいの現況と性能がわかります。
この制度を利用し、耐震等級1以上であれば申請可能です。
住宅ローンを利用していない場合は、上記の要件に加えて年齢が50歳以上という要件も加わります。
※令和2年12月1日~令和3年11月30日に契約した方は、床面積が40㎡以上となります。
すまい給付金の申請方法と期限は?
先ほど説明した、すまい給付金の要件を満たしていたら、次は申請方法と申請期限です。
特に申請期限は先にチェックしておきましょう。
要件を満たしていても、申請期限が過ぎていれば申請できないからです。
申請書の記入方法は、「申請用紙をプリントアウトして手書きする」か「パソコン上で記載したものをプリントアウトする」となります。
- 申請方法
- 申請に必要な日数と期限
について詳しく解説します。
申請方法
申請書類は、すまい給付金のホームページからご自身で申請用紙をダウンロードするか、各都道府県にある、すまい給付金申請窓口で入手するかしてください。
すまい給付金のホームページで申請用紙をダウンロードして、プリントアウトし、それに手書きするという方法もありますが、何枚も手書きするのは大変ですよね。
手書きが面倒という方は、ホームページの「申請書類のダウンロード」の下の方に「申請書作成機能を利用する」というところをクリックしてください。
すると、申請書をパソコン上で記入できます。
ただし、この機能はインターネット申請ができるものではなく、ただパソコン上で記入できるというだけの機能です。
プリントアウト後に加筆する場合は、手書きで大丈夫です。
申請する際には、最寄りのすまい給付金申請窓口に持っていくか、すまい給付金事務局に郵送をしてください。
すまい給付金申請窓口に持っていけば、そこで申請書類をチェックしてもらえますので、窓口に持参するのをおすすめします。
申請に必要な日数と期限
住宅の引渡しを受けて1年3カ月以内が申請の期限です。
引渡しの期限ですが、令和2年12月1日から令和3年11月30日に契約した方については、令和4年12月31日で、それ以外の方は令和3年12月1日です。
申請は、入居したあとで行います。
書類を揃えて、すまい給付金事務局に申請書を提出した後、事務局による審査が行われます。
現在新型コロナウイルス感染症の影響により、すまい給付金事務局は規模を縮小して実施中です。
そのため書類が完ぺきに揃っていても、書類を提出してから給付金の振り込みまでは3カ月から4カ月かかるようです。
もし、申請書の記載漏れやミスがあればさらに時間がかかります。
審査が無事終わり、申請が認められると「すまい給付金の振込みのお知らせ」というハガキが届き、そのハガキに給付金額と振込予定日が記載されています。
振込予定日には、きちんと記載されている金額が入金されているか確認しましょう。
それが確認できたら、すまい給付金の手続き関連が完了です。
すまい給付金の申請に必要な書類
すまい給付金に必要な書類を表にまとめました。
住宅ローンを利用している場合と、利用していない場合では申請書や提出書類等が一部異なりますので、別々の表にしています。
提出書類を入手するのには、法務局や市区町村役場に出向かなくてはならず、発行手数料もかかりますので、必要書類をしっかりと理解して、計画的に進めましょう。
住宅ローンを利用している場合
住宅ローンを利用している場合の、すまい給付金の申請に必要な書類は以下のとおりです。
必須/選択 | 必要書類 | 原本/コピー | 入手先 | 備考 |
必須 | 給付申請書[No.中C-1] | 原本 | すまい給付金ホームページからダウンロード | |
必須 | 中古住宅販売証明書 | 原本 | 売主から交付 | |
必須 | 不動産登記における建物の登記事項証明書・謄本 | 原本 | 法務局 | 所有権保存されていて発行日から3カ月以内のもの |
必須 | 住民票の写し | 原本 | 市区町村役場 | ・住民票記載の住所が取得住宅のもので発行日から3カ月以内のもの
・マイナンバーの記載のないもの |
必須 | 個人住民税の課税証明書(非課税証明書) | 原本 | 市区町村役場 | 取得住宅が所在する市区町村ではなく、全住宅が所在する市区町村から発行を受ける |
必須 | 不動産売買契約書 | コピー | 売買契約時に売主から交付 | 約款部分も添付 |
必須 | 住宅取得に係る金銭消費貸借契約書(住宅ローン契約書) | コピー | ローンを組んだ金融機関 | 印鑑が入った原本のコピー |
必須 | 給付金受取口座を確認できる書類(通帳等) | コピー | ご自身で準備 | |
どれか1点 | 既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書 | コピー | 引渡し時に売主から交付 | 既存住宅売買瑕疵保険に加入している場合 |
既存住宅性能評価書 | コピー | 登録住宅性能評価機関 | 既存住宅性能表示制度(耐震等級が等級1以上のものに限る)を利用している場合 | |
住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書 | コピー | 売主 | 住宅瑕疵担保責任保険に加入している場合 | |
建築住宅性能評価書 | コピー | 売主 | 建設住宅性能表示制度を利用している場合 |
住宅を現金で取得している場合
住宅ローンを利用していない場合の、すまい給付金の申請に必要な書類は以下のとおりです。
必須/選択 | 必要書類 | 原本/コピー | 入手先 | 備考 |
必須 | 給付申請書[No.中C-2] | 原本 | すまい給付金ホームページからダウンロード | |
必須 | 中古住宅販売証明書 | 原本 | 売主から交付 | |
必須 | 不動産登記における建物の登記事項証明書・謄本 | 原本 | 法務局 | 所有権保存されていて発行日から3カ月以内のもの |
必須 | 住民票の写し | 原本 | 市区町村役場 | ・住民票記載の住所が取得住宅のもので発行日から3カ月以内のもの
・マイナンバーの記載のないもの |
必須 | 個人住民税の課税証明書(非課税証明書) | 原本 | 市区町村役場 | 取得住宅が所在する市区町村ではなく、全住宅が所在する市区町村から発行を受ける |
必須 | 不動産売買契約書 | コピー | 売買契約時に売主から交付 | 約款部分も添付 |
必須 | 給付金受取口座を確認できる書類(通帳等) | コピー | ご自身で準備 | |
どれか1点 | 既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書 | コピー | 引渡し時に売主から交付 | 既存住宅売買瑕疵保険に加入している場合 |
既存住宅性能評価書 | コピー | 登録住宅性能評価機関 | 既存住宅性能表示制度(耐震等級が等級1以上のものに限る)を利用している場合 | |
住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書 | コピー | 売主 | 住宅瑕疵担保責任保険に加入している場合 | |
建築住宅性能評価書 | コピー | 売主 | 建設住宅性能表示制度を利用している場合 |
すまい給付金の書類の書き方の注意点
すまい給付金の申請方法と提出書類がわかったところで、書類の書き方の注意点を説明します。
申請書類は計5枚ありますので、必要事項はすべて記入してください。
記入例がありますので、それを見ながら記入しましょう。
共有名義の場合、「まとめて申請」できる書類もあります。
申請期限や書類の抜け漏れがあると、給付金の振り込みまでに時間かかかりますので、気をつけましょう。
申請書は計5枚
申請書は計5枚です。
1枚目は申請者の名前を記入し、使用している申請書が正しいか、必要書類が揃っているかをチェックします。
2枚めは申請者に関する情報です。
それぞれの確認書類と内容が同じになるように注意して記入してください。
3枚目は住宅取得に関する情報、給付要件への適合です。
4枚目は給付申請額に関する情報で、5枚目が給付金の振込口座に関する情報となっています。
申請書を手書きする際は、必ず消えない黒のボールペンを使用してください。
記入内容を訂正する際には、二重線で消し、訂正印を押します。
この訂正印がないと受付をしてもらえないので注意してください。
「書類名」のマークがある場合は、必ずマークが指定する確認書類と内容を一致させてください。
共有名義なら「まとめて申請」してもよい
すまい給付金の申請書類は、その「物件」ごとではなく、「名義」ごとに必要です。
例えば、お住いの家を夫婦共有名義にしているところもあるでしょう。
そんな場合は原則として、夫と妻それぞれに書類が必要です。
提出しなければいけない書類が多数ある上に、夫と妻の2人分揃えるとなると、より手間がかかります。
ただし、「まとめて申請」をすれば
- 不動産登記における建物の登記事項証明書・謄本
- 住民票の写し
- 不動産売買契約書
上記の3つの書類は、共有名義者の一方が提出するだけで大丈夫です。
まとめて申請を行うには、書類を提出する際に「まとめて申請利用確認書」も一緒に提出します。
書類を揃えるのは時間もかかりますし、発行手数料もかかります。
まとめて申請できるものがあれば便利ですので、是非利用しましょう。
申請期限や書類の抜け漏れに気をつける
すまい給付金の申請のためには、法務局や市区町村、その物件の売主などからさまざまな書類を交付してもらわなくてはいけませんので、思ったより手間がかかります。
そのため時間には余裕をもって準備しましょう。
日常のことに気を取られて、気がついたら申請期限を過ぎていたとなってしまうと、申請できなくなります。
また、書類の抜けや、漏れにも気をつけましょう。
新型コロナウイルス感染症の影響で、書類が完ぺきに揃っていても申請から給付金の振り込みまで時間がかかっています。
もし、書類が不備ならば、何度もやり取りをしたりしなくてはいけなくなり、振り込みまでにさらに時間がかるでしょう。
申請書を提出する際にはしっかりと確認をしてから提出しましょう。
まとめ
今回は中古物件購入の際にすまい給付金の申請に必要な書類と書き方の注意点を解説しました。
要件を満たせば、給付されますので、収入などの要件を満たしているのであれば、この記事を参考にしてぜひ申請をしてください。
江古田プランニング株式会社では、東京都練馬区とその周辺の不動産を取り扱っています。
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