不動産売買を行う際には、宅地建物取引士とコミュニケーションを取り、不動産取引を進めていきます。
しかし、「宅地建物取引士がどのような仕事をするのか」「なぜ宅地建物取引士が取引を担うのか」という詳細まで知っている方は少ないのではないでしょうか?
実は、不動産取引業務の中にも宅地建物取引士にしかできない業務があります。
そこで本記事では、
- 不動産売買で宅地建物取引士の役割
- 不動産売買で宅地建物取引士はなぜ重要?
- 宅地建物取引士の主な業務
- 不動産売買の際に宅地建物取引士はどのような場面で必要?
といった宅地建物取引士の役割や業務について解説していきます。
この記事を読めば、宅地建物取引士に関する知識が得られ、安心して不動産売買を任せることができるはずです。
ぜひ最後までご一読ください。
不動産売買で宅地建物取引士の役割
宅地建物取引士は不動産の買主または借主が後悔しないように、重要な情報を提供するのが最大の役割です。
仮に宅地建物取引士がいなければ、不動産に関する知識のない人が損をして、知識がある人が得をする関係が作られてしまいます。
それを未然に防ぐためにも、国家資格を持つ宅地建物取引士がお客様に対して、物件の情報や取引の条件を伝える必要があります。
これらの情報を不動産業界では、重要事項と呼ばれています。
そしてこの重要事項を知った上で「買主が買うかどうか」「借主が借りるかどうか」を判断するわけです。
また、不動産の取引は経済的に大きな影響を与えます。
そのため、国家資格所有者として専門的な知識を持っていないと重要事項を説明してはいけないという決まりになっています。
このように宅地建物取引士は専門的な知識のもと不動産取引を行うので、お客様にとって安心して契約をすることができています。
不動産売買で宅地建物取引士はなぜ重要?
不動産取引業務の中には宅地建物取引士にしかできない独占業務があります。
その業務は「重要事項の説明」「重要事項説明書への記名押印」「契約内容書面への記名押印」の3つです。
そのため宅地建物取引士は不動産売買取引や不動産賃貸契約など、不動産取引の場にいなくてはなりません。
また、宅地建物取引士は不動産の売買を考えているが、専門知識を持たない一般の方々をサポートするためにも存在しています。
仮に宅地建物取引士がいなければ、不動産の買主や借主にとって不利な取引や損害を引き起こすかもしれません。
しかし、宅地建物取引士がいることで、トラブルを未然に防ぐことができるため、一般の方々にとっても安心です。
ちなみに宅地建物取引業法において、不動産仲介を業務とする会社は従業員の5人に1人は宅地建物取引士でなければならないという規定があります。
宅地建物取引士の主な業務
宅地建物取引士の主な業務は以下の3つがあります。
- 専門的な知識を元に不動産売買・賃貸借のサポートを行う
- 不動産売買の代理・仲介をする
- 不動産賃貸借の代理・仲介をする
宅地建物取引士は専門的な知識をもとに、不動産取引の代理や仲介を行っています。
そこでここでは、これらの3つの業務について解説していきます。
専門的な知識を元に不動産売買・賃貸借のサポートを行う
宅地建物取引士は以下の業務を行います。
- 不動産を売りたい人・買いたい人(貸したい人・借りたい人)の手助けをする
- 不動産売買(賃貸借)の契約までをサポートする
宅地建物取引士の主な業務は専門的な知識をもとに円滑に不動産売買(賃貸借)のサポートを行うことです。
宅地建物取引士は建築基準法や宅地建物取引業法など不動産取引に関する専門的な知識を持っています。
そして法的な知識をもとに、売主と買主(貸主と借主)がお互いに納得して契約が結べるように導きます。
また、一方のお客様が損をするような取引であったり、購入後のトラブルを防ぐことも仕事の一つです。
このようにして宅地建物取引士は不動産取引において当事者に対して安心感を与えています。
不動産売買の際に宅地建物取引士はどのような場面で必要?
宅地建物取引業者が不動産売買の際に行う以下の3つの業務があります。
- 重要事項の説明書面への記名・押印
- 不動産売買の際に当事者への説明
- 契約書に記名・押印を行う
上記の3つの業務は、宅地建物取引士でなければできない独占業務として法律で定められています。
そこでここでは、宅地建物取引士にしかできない3つの業務内容について詳しく解説していきます。
重要事項の説明書面への記名・押印
不動産の売主・買主には、契約をする前に物件や取引条件に関する重要事項を説明する義務があります。
しかし、重要事項の説明は広範囲に渡っており、専門的な内容も含まれています。
そのため、口頭の説明のみで専門的な知識を持ち合わせていないお客様が理解することは容易ではありません。
そこで、重要事項の説明内容が記載されている書面を作成して、交付します。
この重要事項が記載されている書面のことを不動産業界では「重要事項説明書(35条書面)」と呼ばれています。
そして宅地建物取引士は、35条書面の重要事項に誤りがないことを確認した証明に記名と押印をしなくてはいけません。
また、この記名と押印により、重要事項を伝えたことの証明にもなっています。
不動産売買の際に当事者への説明
不動産売買は非常に大きな決断のため、取引内容を理解した上で慎重に検討したいという人が多くいます。
しかし、不動産取引の中で素人では理解しきれない複雑な内容が含まれているケースも少なくありません。
そのため、宅地建物取引士は不動産の売主・買主に損害が生じないよう、契約前に重要事項を説明することが義務付けられています。
また不動産取引後にトラブルが発生することを防止するためにも、宅地建物取引士の説明が必要です。
このように宅地建物取引士は売主・買主が契約するか決断するための重要な職務を担うことになります。
重要事項を説明する際には、売主・買主からの請求がなくとも「宅地建物取引士証」を提示しなければいけません。
さらに、宅地建物取引士が重要事項の説明で不正行為を行った場合には、指示処分や業務停止処分を受けるほか、不動産会社も業務停止処分などの対象となります。
契約書に記名・押印を行う
重要事項の説明が終わり次第、契約に移ります。
宅地建物取引士は契約書に目を通し、契約内容に誤りがないことを確認した上で記名と押印をしなくてはいけません。
この契約書は契約後のトラブルをできる限り防ぐためにも極めて重要であり、不動産業界では「契約内容記載書面(37条書面)」と呼ばれています。
また書面化することにより、売主・買主が契約内容に承諾し、締結したことを証明できるので、必ず契約書は作成されます。
そして不動産会社は、宅地建物取引士の記名と押印された37条書面を契約締結後に遅滞なく、契約の当事者に交付する義務があります。
ちなみに37条書面は35条書面とは異なり、宅地建物取引士が内容の説明をする義務はありません。
まとめ
本記事では、
- 不動産売買で宅地建物取引士の役割
- 不動産売買で宅地建物取引士はなぜ重要?
- 宅地建物取引士の主な業務
- 不動産売買の際に宅地建物取引士はどのような場面で必要?
について解説しました。
宅地建物取引士の主な役割は、専門的な知識のもと不動産売買を円滑に進めることです。
さらに宅地建物取引士にしか任せられない独占業務があり、不動産会社からも必要とされています。
このように宅地建物取引士がいるおかげで不動産売買に関する知識がなくても、安心して取引を行うことができます。
ぜひ不動産を売却したい方や購入したい方は改めて検討してみてはいかがでしょうか?
また、不動産売買を考えている方は、江古田プランニング株式会社にお問い合わせください。
弊社では、東京都練馬区とその周辺の不動産売買に特化しております。
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